レチノール、ナイアシンアミド、ビタミンC、プラセンタはどんな成分?
エイジングケアのカギを握るおすすめ成分をチェック


【エイジングサインにおすすめの美容成分は?】


エイジングサインは多岐に渡ります。だからこそ、自分の肌悩みに合う美容成分をチョイスするのが、美肌づくりのカギ。おすすめのエイジングケア成分を紹介するので、基礎化粧品を選ぶ際の参考にしてくださいね。


◎レチノール


レチノールはビタミンAの1種で、パワフルに肌に働きかける成分です。しわやたるみへのアプローチ力は、他のエイジングケア成分より一歩リード!
レチノールに期待できる美肌効果は以下の通りです。


①. ターンオーバーを促す 新しい細胞が生まれ、古い角質(死んだ細胞)は垢として肌の外に排出されるプロセスが、ターンオーバーです。キメが整い、ふっくら&なめらかな肌をキープするには、ターンオーバーが正常に機能する必要があります。

レチノールは、紫外線などのダメージや加齢に伴い滞りがちなターンオーバーを促進。さまざまな美肌効果をもたらします。

・古い角質の蓄積によるごわつきやくすみをケア
・すこやかな肌環境を整え、乾燥小じわの目立たない肌に
・古い角質とともにシミの原因メラニンを排出し、肌の色ムラやくすみをケア。シミを防ぐ
・皮脂の分泌量をコントロールして、毛穴の開きや黒ずみ改善をサポート



② 肌の弾力をサポート
真皮にアプローチして、コラーゲンやエラスチンの生成を促す効果が期待できます。

真皮にはコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸など、肌にハリや弾力をもたらす成分があり、言うなればベッドのスプリングのようなもの。加齢などさまざまな影響でハリ・弾力成分は減少しますし、ハリ・弾力成分を産生する線維芽細胞も衰えます。
そんな真皮の衰えにアプローチして、ピンッとハリのある肌に導いてくれるのがレチノールなんです。

ただし「しわの改善」をパッケージなどに記載できるのは、医薬部外品(薬用化粧品)のみです。しわやたるみの改善に有用な濃度のレチノールが配合されているので、「しわの改善」を重視するなら医薬部外品を選ぶと良いでしょう。

なお、現在、レチノール配合の医薬部外品は資生堂の商品のみです。
医薬部外品でなくとも、レチノール配合濃度の表示されたアイテムもあります。レチノールの効果をしっかり実感できるケースも多いので、購入の際、候補にしてはいかがでしょうか?

★レチノールの注意点★
レチノールを使用すると、「A反応(強い乾燥感、赤み、皮向け、吹き出物、ヒリヒリした痛みなど)」と呼ばれる症状が出る場合があります。ビタミンAが不足した肌に起こりやすいと言われ、数週間~2ヶ月程度でおさまることがほとんどです。

しかし、強い症状が出た場合は商品の利用を控え、早めに皮膚科で相談してください。
初めてレチノールを使用するときは、数日置きからはじめて徐々に肌をならしていくと良いでしょう。不安な方は、使用前に皮膚科で相談するのがベター。



◎ナイアシンアミド


ナイアシンアミドは、ここ数年、大人気のエイジングケア成分。しわ改善効果がある薬用成分として、プチプラからデパコスまで多くのメーカーが採用しています。
ナイアシンアミドはしわ改善だけでなく、シミ予防の薬用成分としても国に認可されているマルチなエイジングケア成分です。


① 肌の弾力をサポート
線維芽細胞にアプローチしてコラーゲンの生成を促すので、肌のハリUP&しわ改善が期待できます。 レチノールより低刺激な分、敏感肌の人でも使いやすいと言われる成分です。その分、レチノールのようなパワフルさはないので、「これ以上しわを増やさない」「これからできるしわを防ぐ」ために使うのがおすすめ。


② 美白ケア
メラニンを作る細胞メラノサイトで、メラニンが過剰に作られるのをブロック。さらに、作られたメラニンが周囲の細胞に輸送されるのを阻害して、シミやそばかすを防ぐ効果が期待できます。なお、明確に「シミ・そばかすを防ぐ」といえるのは医薬部外品のみです。


③すこやかな肌環境を守る
紫外線ダメージ、外気の乾燥、ほこり、ウイルスなど、さまざまなダメージから肌を守るバリア機能。ナイアシンアミドはバリア機能をサポートして、すこやかな肌環境を守る役割が期待できます。


④うるおいある肌に導く
肌内部に元から存在する保湿成分セラミドやコラーゲンの生成を促し、うるおいのあるふっくら肌に整えてくれます。



◎ビタミンC

しわやたるみ、シミ、くすみ、ニキビ、毛穴トラブル、肌のごわつきやザラツキなど、さまざまな肌悩みにアプローチしてくれる成分です。

ロート製薬のオバジに代表されるように、即効性が高くパワフルに肌に働くピュアビタミンCを配合した商品は、不動の人気を誇っています。


①肌の弾力をサポート
真皮のコラーゲン産生をサポートする効果が期待できます。


② 美白ケア
美白ケア成分には「メラニンの生成をおさえる」「ターンオーバーを促してメラニンの排出をサポート」「できてしまったメラニンを還元する」のいずれかの働きがありますが、ビタミンCは3つの働きをするマルチな美白ケア成分です。


③ニキビ・毛穴ケア
皮脂の分泌を抑制する働きがあります。過剰な皮脂分泌が原因になるニキビや毛穴開き、毛穴の黒ずみケアに有用です。



◎プラセンタ

美肌効果が高い成分として、根強い人気を持つプラセンタ。ヒアルロン酸やアミノ酸を豊富に含み、保湿力にもすぐれています。


①肌の弾力をサポート 肌のターンオーバーを促す成長因子「EGF」、コラーゲンやヒアルロン酸を増やす成長因子「FGF」が含まれているので、肌のハリや弾力UPが期待できます。

なお、プラセンタには種類があります。ヒト・馬などが由来の動物性プラセンタ、植物の胎座などから抽出される植物性プラセンタ、魚の卵巣膜から抽出される海洋性プラセンタの3つ。 成長因子が含まれるのは動物性プラセンタのみなので、エイジングケア効果を期待するなら動物性プラセンタを選びましょう。


② 美白ケア
メラニン色素のもとになる酵素「チロシナーゼ」を阻害して、メラニンが作られるのを抑えます。また、ターンオーバーを促して、作られたメラニンを排出。2つの働きで、透明感ある肌作りをサポートしてくれます。



【エイジングケアは保湿が基本であることをお忘れなく】

エイジングケアにおすすめの成分を4つ紹介しました。エイジングサインに悩んでいるなら、ぜひ一度、試してみてはいかがでしょうか。

ただし、エイジングケアの基本は保湿です。肌が乾燥していては、どんなにすばらしい美容成分が配合された化粧品を使っても、十分な効果は得られません。エイジングサインが気になったら、使っている化粧品の保湿力を見直すところから始めてみましょう。
その上で、肌悩みに合わせたエイジングケア成分を取り入れれば、美肌づくりにはずみがつきますよ。